とある80台の患者さん。普段はとても元気ですが、心臓血管系に持病はあります。
普段はそんな事をびじんも意識させないほどアクティブなダンディです。
ある日、風邪でしんどいと受診されました。
見た感じは普通の風邪で、コロナ検査も必要なさそうなほどでした。
ところが1週間たっても、2週間たっても、37℃少しの微熱が続いたり、
咳がいつまでもひつこつ続いたり、
痰が切れなくて、すごく辛いと訴えます。
胸部レントゲンを撮りましたが、肺炎でも無く、
過剰治療ですが、強力な抗生剤を投与投与して様子をみてました。
それでも、症状が改善しないので

呼吸器系多項目PCR検査をしました。

マイコプラズマ、クラミジア、百日咳、パラ百日咳
さらに新型コロナ、季節性コロナ、インフルエンザA
インフルエンザA/H1、インフルエンザA/H3、インフルエンザB
RSウイルス、ヒトニューモメタウイルス、エンテロウイルス、パラインフルエンザウイルス
など、15項目のPCR検査ができる優れものです。
タダ、1回の検査で12000円の材料費がかかるので
誰にでもできるわけはなく、保険適応が限られます。

なんとRSウイルス陽性でした!!

実は、RSウイルスは小児科領域では有名ですが、
高齢者にはとても危険なウイルスです。
RSウイルスに感染した高齢者、持病のある人では
肺炎になり入院するリスクがとても高く
入院した人の半分で致死的な合併症をもたらしています。
インフルエンザのように特効薬はありません。
自分の免疫力で闘うしか手はありません。
幸いなことに、早期の診断で、有効な治療に結びついていってます。

今回の教訓

早期診断には、呼吸器系多項目PCR検査が最強のツールです。
院内に機械はあるのですが、なんせ保険適応が限られるので
宝の持ち腐れです。
日常診療に使えません!!
厚生労働省、ほんとにお役人仕事ばかり!!
まったく、現実に追従できてません。無能です。
早急に、保険診療ルールを改定して頂きたいと切に願ってます。

そして!! 現時点では、ワクチンが最も有効な対抗手段です。
ワクチンは当院でも接種できます

ただ、現時点では、ワクチンに国の補助もなく
とても高価なのが欠点です。
帯状疱疹ワクチンていどですが・・・
コロナワクチンにあれだけ、無駄金を使った厚労省にしっかりj反省して頂いて
是非、RSウイルスワクチンに補助をして頂きたいと切に願ってます。