石鹸病

これは私の命名です。一般的には老人性皮膚炎とかいう失礼な病名が標準です。
人間、どこで年齢がバレるかと言えば髪のツヤと皮膚のハリ、そして姿勢です。
そのため、後ろ姿だけで、たいていの人の年齢は推定できます。
逆に言えば、これらが若々しい人は若く見えます。

さて、本題に入ります。

日本人のみなさん、幼少時より石鹸で洗いましょう!とか洗脳されてます。
昭和世代の人には、「石鹸で手を洗おう!」なんて歌が頭に流れてると思います。
石鹸で洗わないと汚いとか不潔!のイメージです。

実は、石鹸と普通の人類との遭遇は産業革命以降です。(石鹸百科)(石けんの歴史
つまり20世紀になるまで人類は石鹸を日常的に使ってなかったのです。
つまり人類の皮膚は石鹸に耐えれるほど適応できてません。
それまではお風呂に入るとしても週に1回程度。
毎日お風呂には行って石鹸で洗う生活になったのは高度成長以降ではないでしょうか?
昭和初期の頃は、こんな生活をしていません。
もちろん江戸時代の人はたまに湯浴びとか行水の程度しか体を洗ってません。

皮脂は汚いものではなくて皮膚を守っているバリアーです。
もし、カエルの粘液をはぎ取ったらどうなると思います?
実は簡単に死んでしまいます。

石鹸の働きは水と油を混ぜること、つまり油性の汚れを洗い流す効果があります。
石鹸を使うと油汚れは取れます。その代償として皮膚を守っている皮脂も取れます。
もちろん、あなたが若くて皮脂の分泌がたっぷりあり、
むしろギトギトして不快な状況なら毎日石鹸で体を洗って余分な皮脂を取ってください。
思春期の男子に当てはまる現象です。
この時期の男子は1日2回以上石鹸で体を洗う、特に顔をしっかり洗わないとニキビだらけになります。

アトピーの人は、もともと皮膚のバリアーが弱い人です。この人たちが石鹸を使うとバリアーがなくなるので
皮膚は荒れてカサカサ、痒くてひっかいて傷だらけ。
実は発展途上国の子供にアトピーなんか一人もいません。石鹸なんか使ってないからです。
汚れて汚いかもしれないけど、ハリのある黒光りのツヤツヤの皮膚をしてます。

悲しいことに、歳をとると皮脂分泌が減少します。代謝が落ちている訳です。
それなのに若い頃と同じ感覚で石鹸を使い続けるとどうなるか?
皮膚はカサカサ、ハリもなく、痒くてひっかき傷だらけ。
これを老人性皮膚炎と言います。

治療は簡単、石鹸をやめたら治ります。薬は不要です。

別に石鹸を全面的に止めろとは言ってません。
皮脂分泌が多いのは顔のTゾーンと頭皮です。
分泌量には個人差があるので、一概にこうしなさいとは言えませんが、
顔のTゾーンはわりとしっかり石鹸で洗ってください。
若者は2回以上を推奨です。中年以降はギトギトしたら石鹸で洗うくらいでしょうか。
1週間に1回程度でしょうか?
シャンプーは若いときは毎日洗ってください、場合によっては1日2回、ちゃんとシャンプー剤で泡立てて洗ってください。」
もし、カサカサして痒くなったら、1回はシャンプー剤で泡立てて、もう1回はお湯だけでシャンプー剤を使わず汗を流す程度に。
中年以降は1日1回程度、もしくは36時間おきにとか、48時間おきにシャンプー剤を使う、それ以外はお湯だけで毎日頭皮の汗を流す。
お歳をとれば、毎日お湯だけで洗って、たまにシャンプー剤を使って油汚れを落とす程度で良いと思います。
個人差は大きいので、皮脂分泌量に応じて変えてください。

ちなみにシャンプーは男性用と女性用があります。基本的に皮脂に対する洗浄力の違いです。
思春期の男子が女性用のシャンプーを使っても汚れは落ちません。
女性用は洗浄力を落として、髪の皮脂をあまり落とさないようにデザインされてます。
海外のシャンプーとか石鹸は洗浄力が強すぎて、外人とかには最適かもしれませんが
日本人には、強すぎてギシギシになって合わないことが多いです。

個人的な結論、(個人の感想です。万人に当てはまりません!)
シャンプーはクリア・フォーメンが良いです。ボディー洗いには、弱酸性ビオレ、
そしてデリケートゾーン(肛門とか)を洗うときは何と!ダブ・ビューティーモイスチャー洗顔料が良いです。
ちなみにダブ・ボディーウオッシュは洗浄力がありすぎて、体が痒くなってヒリヒリします。